マルウェアはどこから入るのか
マルウェアは、パソコンに害を与えたり情報を盗んだりするように作られたプログラムの総称です。ファイルを暗号化して金銭を要求するランサムウェア、入力した内容をこっそり記録するもの、広告を出したりブラウザの設定を変えたりするものなど種類はさまざまですが、入り口は似ています。メールやメッセージの添付ファイル、出どころのはっきりしないサイトのインストーラー、違法に配られている有料ソフト、更新していないアプリのセキュリティの穴が代表的です。ほとんどは、利用者が自分で何かを開いたり実行したりした瞬間に始まります。
- メール・メッセージの添付ファイルとリンク
- 出どころ不明のインストーラーと違法コピーのソフト
- 更新していない基本ソフト・ブラウザ・プラグイン
- 出どころのわからないUSBメモリ
更新が最大の防御
メーカーはセキュリティの穴が見つかると、更新でふさぎます。ところが更新が公開されると、その穴がどこにあったかも一緒に知られるため、更新を先送りするパソコンは攻撃者にとってむしろ狙いやすい標的になります。基本ソフトとブラウザの自動更新をオンにし、再起動を求められたら先延ばしせず、区切りのいいときにすぐ済ませましょう。サポート期間が終わった基本ソフトはもうセキュリティ更新を受けられないので、使い続けること自体が危険です。あまり使わないアプリは更新を忘れがちなので、いっそ削除するのも一つの方法です。
インストールは公式の経路だけで
アプリは開発元の公式サイトか、基本ソフトの公式アプリストアからだけ入れてください。検索結果の上位に出る広告リンクが、公式サイトをまねた偽物のこともあるので、アドレスを確かめる習慣が必要です。有料ソフトをただで使えるとうたうファイルは、マルウェアが潜む典型的な経路です。インストールの途中で「次へ」を連打すると、望まないアプリまで一緒に入りやすいので、追加インストールの項目のチェックを確認して外しましょう。ブラウザの拡張機能も本当に必要なものだけを入れ、求める権限が機能に比べて大きすぎないか確かめてください。
添付ファイルと文書のわな
メールの添付ファイルは、知り合いから届いたように見えても注意が必要です。アカウントを乗っ取られた人の名前で送られてくることが多いからです。圧縮ファイルの中に実行ファイルが入っていたり、文書に見えるように拡張子が二重に付いていたりするファイルは開かないでください。ファイル管理画面で拡張子の表示をオンにしておくと、こうしたごまかしに気づきやすくなります。文書を開いたら「コンテンツの有効化」やマクロの実行を求められた場合、ほとんどは正常な文書ではありません。フィッシングのメッセージやメールの見分け方は、無料ウェブツールのテーマにあるフィッシングのガイドで詳しく扱っています。
標準のセキュリティ機能を切らない
最近の基本ソフトには、標準のウイルス対策やファイアウォール、出どころ不明のアプリを実行する前の警告といったセキュリティ機能が入っています。インストールの案内が「ウイルス対策を一時的に切ってから入れてください」と求めるなら、それ自体が危険のサインです。ウイルス対策ソフトは一つだけ動かすのが原則で、複数を同時に動かすと互いにぶつかって、かえって保護が弱まり、パソコンも遅くなることがあります。普段は管理者権限のない標準アカウントを使えば、マルウェアが実行されてもシステムの奥まで入り込みにくくなります。
バックアップが最後の安全網
ランサムウェアに感染すると、ファイルが暗号化されて開けなくなります。お金を払えば戻る保証はなく、むしろ再び狙われることもあります。最も確実な備えは、大事なファイルをパソコンから切り離した場所にバックアップしておくことです。常につながっている外付けストレージや自動同期のフォルダは一緒に暗号化されることがあるので、バックアップ後に接続を外しておくストレージや、以前の版を残すバックアップ方式を併用する方が安全です。方法はバックアップのガイドを、アカウントの保護は二段階認証とパスワード管理のガイドを参考にしてください。
感染が疑われるときの手順
見覚えのないアプリが増えた、ブラウザの開始ページや検索エンジンが勝手に変わった、広告の画面が出続ける、ファイル名がおかしく変わった、といった場合は感染を疑いましょう。このとき慌ててあれこれ入れるより、決まった順番で対処することが大切です。金融取引や仕事の情報が関わるなら、関係する機関や会社のセキュリティ担当にすぐ知らせてください。ランサムウェアの被害には公的な通報・相談窓口があるので、公式の案内を確認しましょう。
- ワイファイを切るかケーブルを抜いてネットワークを遮断
- 基本ソフト標準のウイルス対策で全体を検査
- 安全な別の機器で主要アカウントのパスワードを変更
- 解決しなければバックアップを確認して初期化か専門家に相談
よくある誤解
「マックやスマートフォンは安全」という考えは危険です。狙われる頻度に差はあっても、マルウェアのない基本ソフトはありません。「ウイルス対策ソフトさえあればいい」という考えも同じで、新しく出たマルウェアはまだ検出できないことがあるため、習慣が一緒に支える必要があります。画面に突然「ウイルスに感染しました」と表示され、電話をかけるよう求めたりアプリを入れるよう促したりする画面は、ほとんどが不安をあおる詐欺広告です。表示された番号に電話したり遠隔操作を許可したりせず、ブラウザを閉じてください。
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